2008年9月2日から4日間、韓国ソウルで日韓共同セミナーとフィールド調査が行われ、機構の理事や主任専門委員、大学研究者など15名が参加し、大きな成果を挙げました。
この催しは、韓国政府建設交通部のプロジェクトである「社会統合的住居共同体再生技術開発」の取組みの一環として計画されたもので、韓国の住宅運営管理会社Wooriからの機構への協力要請にこたえて、共同研究の2008年度事業として行ったものです。 |
| ◇ 日韓共同セミナー ◇ |
共同セミナーは、9月3日、ソウルのオリンピック記念館セミナー室で、120名余りが参加して行われました。主催はWooriの住文化研究所で、主催者を代表してWooriのCEOである盧 炳龍氏から開会挨拶があり、続いて来賓の韓国共同住宅専門管理協會の金 漢俊会長、大韓住宅管理士協會の金 弘立会長から祝辞があって、第1部の基調講演へと続きました。
共同セミナーのテーマは、「日・韓共同住宅維持管理の相互理解と共同発展」といい、両国のマンションの維持管理の現状を知り、今後のあり方を考えようという趣旨で、マンションを長く使っていくために必要なメンテナンスの方法・手法を学び合うのが主たる目的でした。プログラムは以下のとおりでした。 |
| 第1部 |
基調講演 「日・韓共同住宅管理の過去と今日」
日本のマンション管理50年を振り返ってー長く使っていくためにー
梶浦恒男 (集合住宅維持管理機構 理事長/大阪市立大学名誉教授)
韓国のアパート管理現況
殷 蘭淳 (韓国住居文化研究所 研究員) |
| 第2部 |
主題発表 「日・韓共同住宅の維持及び管理」
マンションのメンテナンス−特に大規模修繕の取り組みについて−
大槻博司 (集合住宅維持管理機構 主任専門委員)
小規模マンションの管理問題と対応策
平田陽子 (京都光華女子大学 教授)
韓国アパート管理専門職の役割
金 貞仁 (Woori管理(株)住居文化研究所 責任研究員)
管理現場の事例発表
その1 −ONE STOP SERVICEによる効率的管理と顧客満足実現―
黄 鎬烈 (大峙東部セントレビル施設チームマネージャー)
その2 “ベルヌーイ定理”をご存知ですか?
−水道料金の過多請求への対応事例―
鄭 允秀 (水原勧善住公3団地アパート 管理所長) |
当日の参加者は、建国大学、慶熙大学、郡山大学、大原大学などの研究者、学生、マンション(韓国ではアパートという)の住宅管理士など管理担当者、アパート管理の新聞記者など管理に関連する人々で、基調講演者へのいくつかの質問と回答があり、予定の時間をオーバーして終わりました。
参加者たちは、日本と韓国とのマンション管理に対する理解の拡大と管理の発展に向けて、今後とも活発な交流を続けていくことを約束しました。 |
|
| ◇ フィールド調査 ◇ |
フィールド調査は9月2日の午後、ソウル市内の3つのマンションの現地調査と一部のメンバーによる9月4日、5日のソウル市郊外ニュータウン調査などでした。
市内のマンションは、中層団地、超高層アパート、高層アパートを訪れました。
1、 中層団地 1993年建設の5階建て13棟、496戸からなり、30坪程度の住戸が6割を占めるRC造の団地である。
2、 超高層アパート 鉄骨鉄筋コンクリート造、58階建て、4棟 からなる団地で、2007年1月に建設されたもの、住戸数は1310戸で、図書室、キッズルーム、会議室、DVDルーム、カラオケルーム、コインランドリー、宅配保管所、ゴルフ練習場などさまざまな施設があり、建蔽率28%で、戸外空間の緑もゆったりとしていた。
3、 高層アパート RC造、壁式で、12〜15階建て、4棟からなる170戸の高層アパートで、2005年8月建設。スポーツジム、スイミングプール、地下駐車場などここも施設が豊富であった。
4、 ソウル市北西に位置するニュータウンは既存の集落を再開発したもので、現在建設が続いている。地下鉄で都心と結ばれている。
機構では、今回のセミナー、フィールド調査の内部報告会を9月に開き、成果を全体のものにするとともに、今後に生かしていく方法を話し合う予定です。 |
|