【開催報告】第86回「管理組合運営の基礎講座 ②滞納問題を解消する!」

開催日時:2015年7月25日(土)13:30~15:30
会  場:集合住宅維持管理機構 セミナールーム
後  援:大阪市、神戸市、公益財団法人マンション管理センター、一般社団法人日本マンション学会

第86回のマンション実践講座の「管理組合の基礎講座」②が「滞納問題を解消する」のテーマで7月25日開かれ、管理組合役員ら41人が参加しました。
主催者を代表して関住協世話人会代表の淺雛克巳さんが挨拶した後、集合住宅維持管理機構副理事長で弁護士の西岡芳樹さんが、相続放棄や自己破産、認知症などによる管理費・修繕積立金の滞納問題をどう解消するかについて講演しました。
西岡さんはまず、独居老人が突然亡くなった時、居住者名簿をどういうふうに作っているかが問題になるとし、「個人情報保護法とは関係なく、名簿を管理する細則、規則を作った上で完備する必要がある」と強調。それが不備で係累がまったくわからないケースなどをあげ、法的手続きなどを詳しく紹介しました。認知症問題では、「管理費対策という問題ではなく、基本的にはマンションという共同生活の中で高齢者をコミュニティとしてどう受け止めるかだ」、「管理組合と民生委員、地域社協が連絡を取り合ってどうサポートするかを考えて欲しい」などと述べました。
講演の後、関住協世話人の塚田雄基、坂根陽子、横山幸一郎の3氏が事例報告しました。塚田さんは、それまで管理会社任せだった遅延損害金を含む122万円もの滞納について、理事会の最優先課題として毎月トップ議題に取り上げ、2年半でゼロにした経験を、坂根さんは、理事と協力し手分けして延滞者宅へ訪問回収し、半年間で約50万円の延滞金を回収した経験を、横山さんはフロントマンと区分所有者のトラブルがきっかけで発生した滞納をどう回収したかについて、それぞれ報告しました。

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【開催報告】第10回 マンション管理交流セミナー in 明石

開催日時:2015年7月12日(日) 13:30~16:00
会  場:明石市生涯学習センター 学習室2B
テ ー マ:初めてでも大丈夫! 「マンションの大規模修繕工事」
後援:明石市、公益財団法人 マンション管理センター

初めに、マンション管理組合の交流組織である関西分譲共同住宅管理組合協議会の世話人で自マンションでも修繕委員長を務める講師から、管理組合役員の視点にもとづいた「大規模修繕工事の準備と進め方」について、自身の経験も交えながら講演がありました。続いて、集合住宅維持管理機構の主任専門委員(一級建築士)が、技術者サイドから調査、設計、施工者選定、工事までの流れと、大規模改修工事を進める上で管理組合が理解しておくべき目的や手順、注意点について解説しました。
後半は、2つのグループに分かれて自由にディスカッションをおこないました。これまでの大規模改修工事での失敗談や、予定されている工事が本当に必要なのか、値段が妥当なのかどうかという疑問、高齢化がすすんできたことによる今後の管理への不安など、参加者はそれぞれが居住しているマンションで直面している維持管理上の問題について具体的かつ積極的に発言し、それについてグループ内で意見交換がすすめられ、要所では専門家からのドバイスがありました。

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【開催報告】第85回「給排水設備の基礎講座」②

開催日時:②後編2015年6月27日(土)13:30~15:30
会  場:集合住宅維持管理機構 セミナールーム
後  援:大阪市、神戸市、公益財団法人マンション管理センター、一般社団法人日本マンション学会

PICT0005 前回に引き続き「給排水設備改修工事の基礎講座」の後編。前編と同じく宇野康彦主任専門委員(建築設備士)による、よくわかる「設備改修のポイントと考え方」についての講義でした。
まず、設備改修工事の内容を決定する前に、①維持管理が適正かの確認②なぜその改修工事が必要なのか?をしっかりと管理組合が理解することが大切であり、長期修繕計画の改修時期にきているからということで、その通り進めると無駄な工事をしてしまうことになる。と、衝撃のスタート。その理由をわかりやすく事例を交えての解説が続く。いくつかある排水管の改修方法の特徴や工事工程、改修後の調査事例をたくさんの写真を用いて解説。また、給水給湯設備改修に関しても給水システム、そのメリット、デメリット、ランニングコストを含めたコスト比較などの解説を行い、給水方式の変更はいろいろな要素を比較検討し、総合的に判断しなければならないと説きました。他にもガス設備の改修工事の解説と盛りだくさんの内容をコンパクトにまとめた講義となりました。設備改修工事での重要事項は、「・仮設計画・準備作業・必要十分な工期設定・衛生管理である」とのまとめがとてもしっくりくる充実の連続講座となりました。
参加人数は44人でした。

【開催報告】第85回「給排水設備の基礎講座」①

開催日時:①前編2015年6月13日(土)13:30~15:30
会  場:集合住宅維持管理機構 セミナールーム
後  援:大阪市、神戸市、公益財団法人マンション管理センター、一般社団法人日本マンション学会

KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA例年好評の「給排水設備改修の基礎講座」を、今年は前編と後編の2回にわたり開催します。講師は宇野康彦主任専門委員(建築設備士)が務めます。
まず、前編では「給排水設備のイロハ、調査診断の実際」をテーマに、講義がありました。普段目にすることのない給排水管の中の様子について、内視鏡調査の画像を見ながら詳しく説明がありました。そして、給排水管の内部が、錆こぶなどにより狭窄を起こしていても、やみくもに管洗浄や更新工事にはしるのではなく、まずはその原因や状態をきちんと把握することが大切であると説きました。本当に改修の必要な部分を、適正な時期に実施することが重要であり、その為には正しい調査をするべきであると述べました。また、受水槽・高置水槽の清掃内容のチェック事例を挙げ、安全な作業及び水質保護の観点から、どのような点に注意するべきかを解説しました。
参加者は44名でした。

 

【開催報告】第108回大規模改修工事実践講座(工事見学会)

開催日時:2015年6月6日 13:30~16:00 (受付開始13:00)
会  場:集合場所(説明会場)/世良美術館 1階サロン
見学会場/ハイコート御影
所 在 地:神戸市東灘区
建物概要:竣工1983年 14戸 3階建 1棟
共  催:神戸市すまいとまちの安心支援センター すまいるネット

第108回大規模改修工事実践講座は神戸市すまいとまちの安心支援センターと共催で、見学させていただくハイコート御影から程近い世良美術館をお借りして開催しました。
前半は、今回の設計監理業務を統括の寿主任専門委員(一級建築士)と共に担当した河合専門委員(同)から、修繕委員会の設立から今日に至るまでの全体のスケジュールについて、実際に用いた資料や建物の写真を交えながら説明しました。
マンションの見学を挟んで、後半はハイコート御影の濱崎修繕委員長が管理組合としての取り組みをお話ししてくださいました。管理会社への相談経緯やコンサルタントの選定経過のご説明のあと、マンションの大規模改修工事について、「工事範囲や工事内容が広範囲にわたるため、管理組合の役員がそれを把握し、進めて行くことは困難で、工事の見積を複数社からとったところで内容の比較検討ができない。工事の品質確保のためにも、客観的に判断できるコンサルタントは必要だ。」と考えを述べられました。

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【開催報告】第84回「マンションの構造と耐震診断のための基礎講座」

開催日時:2015年5月23日(土) 13:30~15:30
会  場:集合住宅維持管理機構 セミナールーム
後  援:大阪市、神戸市、公益財団法人マンション管理センター、一般社団法人日本マンション学会

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今回は乾井哲主任専門委員(一級建築士)が「マンションの構造と耐震のための基礎講座」について講義しました。
最初にマンションの構造についてイラストを用いて述べ、大きな地震の履歴と、その地震後に改正されている建築基準法の変遷と新耐震設計法について詳しく説明がありました。震災をうけた建物の実例をスライドを用いて紹介し、耐震診断とはどのようなものか、耐震改修工事の様々な工法など事例を挙げながら解説しました。耐震診断では、強度だけではなく、粘り強さや平面的、立面的なバランスが悪くないかを検証することも重要であると述べました。
質疑応答では、住んでいるマンションが耐震基準を満たしているのか、エコポイントを利用して出来ることは何なのかなど多岐にわたりました。